2018-1028号 クラッチのお話その2
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2018年10月28日号
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皆さん、こんばんは!
怒涛の週が終わりを告げようとしています…
今週はヘビーでした…
毎日早出、体力的にも、精神的にもきつかったです。
まぁ、なんとか乗り切れたのでホッとしております。
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◎クラッチのお話その2
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ムロツヨシ似のS水さんのZは、
キャリパーのオーバーホールをさせていただいたのですが、
リアのキャリパーはほぼ固着状態。
ピストン抜くのにめちゃくちゃ苦労しました。
まぁ、オーバーホールで無事に復活してくれたようです。
本日本庄サーキットを走行し、クラス2位のタイムだったとか…
あのデカブツで本庄で速いってすごいですね。
んでもね…S水さんは、同じZのSさん
(久田の同級生でありながら、
レーシングスーツ着てバリバリサーキット走ってる女性です)
に負けたことあるんだよ…バラしちゃった。むふふ。
次回のアムクレイドでは、Z対決が実現するかと思ったのですが、
Sさんは今回はなんと、A45をサーキットデビューさせるとか…
しつこいですが、スゲエな、俺の同級生。
あ、ちなみにヘルメットも俺とお揃いのベルです。
Sさんのセクシーなレーシングスーツ姿が見たい方は、
ぜひともアムクレイドに参加しましょうね!!!
S水さんのブレーキは、
フロントがエンドレス製の6PODだったのですが、
エンドレスキャリパーをオーバーホールしていていつも思うのは、
エボ、インプの純正ブレンボに比べると、はるかに固着が少ないことです。
ピストンを抜くときも、スルッと抜けることが多いです。
このあたり、精度の問題なのかどうかは久田にはわかりませんが、
とにかく固着しづらいということは良いことですね。
さらに加えて、エンドレスキャリパーは、
シールキットの価格がブレンボよりはるかに安いのです。
6PODで5400円ですよ?
純正ブレンボ4PODのほぼ半額…
さらにっ!! ピストンがまた安い。
うーん、なんと良心的なメーカーなんだろう。
と、ここまで褒めておけば、
青いキャリパーに赤いパッドを
いつも入れていることがバレても殴られないかしら…
さて!! 前回から引っ張っているクラッチネタですね!
クラッチといえば…これまた近況ネタになってしまいますが…
80スープラのクラッチ交換をさせていただきました。
ツインプレートでしたので、通常はセンター出しの工具が必要なのですが、
なんと2Jのミッションって、
フライホイールにクラッチを取り付けてからミッション…
という手順ではないのです。
ミッション側にクラッチを差し込み、
その位置がずれないようにワイヤーで仮固定しておいてミッションを載せ、
大体の位置が決まったところでワイヤーを外して、
カバーをフライホイールにサービスホールから工具を突っ込んで回す…
という、2Jの神様のような宮田さんなら
簡単にこなすであろう仕事を四苦八苦しながら完了させました。
まぁ、調子も良いようで何よりですね。
そろそろ前回の続きを書かないと、またページがなくなりますね(うそですが)。
前回は純正クラッチに関してのお話をしました。
純正クラッチは当然のことながら、
大きな問題が出ることも少ないですし、使いやすいものです。
しかし、エンジンのパワーが増大したり、使用条件が厳しい場合は、
ギブアップしてしまうこともあります。
そこで登場するのが強化クラッチですね。
強化クラッチは、材質やクラッチ板の枚数などで細分化されますが、
ここでは枚数だけに絞った話をまずします。
同時に話を進めるとややこしくなりますので。
シングル、ツイン、トリプル、クアッド(!)と、
枚数が増えるごとに名前が変わりますが、
ボズスピードのお客様では、ツインの方がほとんど、
トリプルはめったにいらっしゃいません。
逆にシングルの方も少ないのですが…。
はい、もうほとんど結論を言ってしまったのと同じなのですが…
シングルの強化クラッチは、
伝達トルクの大きさは純正よりも大きいのですが(すべてがそうじゃないかもね)、
大きな弱点をもっていることもあるのです。
そのひとつが寿命です。
強化なんだから純正よりも長持ちするのだろう。
とお考えの方も多いかもしれません。
いえ、必ずしもそうではないのです。
とーーーい昔ですが、AE86で林道を走り回っていた久田は、
ある日クラッチをズルズルに滑らせ、メタルの強化クラッチを組んだのです。
「これで今までみたいにクラッチガンガン蹴飛ばしても全然余裕だぜえ!」
と喜び勇んでまたまた林道に…
ところが、純正クラッチよりも遥かに短い距離でまたズルズルに…
もちろん、強化を組んだから、
今まで以上にハードに使ったということはありません。
同じようにバカみたいに走っていただけなのですが…
考えてみればこれは当たり前です。
強化されたクラッチカバーというものは、その圧着力が強力。
ということは、クラッチディスクを思い切り押し付けているわけなのですが…
これはブレーキを思い切り踏んでいるのと同じようなものです。
いや、ディスクの素材も強化されているのだろう? という声も上がりそうですが、
これまたブレーキを例に取ると、減らないパッドならブレーキディスクが減ります。
クラッチも同じ。
ディスクが減らなければ、フライホイールとカバーが減るでしょうね。
結果的に押し付けるストロークは不足し、滑りを誘発することになるわけです。
もちろん、これはすべてのシングルプレートに当てはまることではありません。
純正よりも持ちも良いものもきっとあるはずです。
てか、あるのですがここには書きません。
次にツインプレートですが、ディスクの枚数が増えているため、
無理に押し付けなくても伝達トルクを向上させやすくなります。
カバーの圧着力を無茶して強くしなくても良いわけです。
結果的に…
カバーのスプリングが強くない=クラッチペダルが軽く、扱いやすい
無理に押し付けていない=寿命が長い
ディスク枚数が多い=寿命が長い
枚数が増えたぶんだけディスク面積が増える=小径にでき、
慣性マスが減るためにレスポンスが良くなる
という、良いことだらけのクラッチが出来上がるのです。
もちろん、メーカーによってはダメクラッチもありますが…
これが、ボズスピードのお客様にツインプレート装着者が多いという理由なのですね。
クラッチは工賃がとても高くなります。
それゆえ、一度交換したらあまりやりたくはないと思います。
シングル強化よりも、もちろん高価にはなりますが…
その寿命が3倍くらい伸びると考えたら…
ツインという選択肢もあると思いますよ?
ということで、毎度の駆け足でしたが、クラッチの説明でした。
まだ疑問の残る方は久田まで遠慮なくおっしゃってくださいね。
わかることなら何でもお伝えいたします!
それでは、また次号で!
まさかと思いますが…アムクレイドまだ申し込んでないお客様。
早くしてくださいね!!
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