2023-0408号 エンジンブローのお話その3
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2023年04月08日号
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皆さん、こんにちは!
本来このメルマガが発行される9日は、久田はアムクレイド走行会でエビスサーキットにおります。普段は、メルマガ発行日がアムクレイドとかぶった場合には、エビスサーキットのレストランでメルマガを書いて送らせていただいているのですが…今回はなんと18台の大量エントリー。多分メルマガ書いている時間は無さそうだ…ということで、1日前倒しの土曜日に発行させていただきます。
メルマガのおかげ…なんてことはないとは思うのですが、最近、ブッシュ交換の仕事が多めです。サスアームや、デフマウント、エンジン、ミッションマウントなどが多いです。これはとても良いことだと感じています。外したブッシュを見てみると、ほとんどのものには割れ、切れなどが発生しています。これではサスの性能を100%発揮することなどとてもできません。地味なパーツではありますが、ブッシュ系のリフレッシュ。ぜひ検討してみてくださいね。
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◎エンジンブローのお話その3
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さて、今回はエンジンブローの3回目です。
メタル系のトラブル、コンロッドなどがぶち折れたりするトラブルと書きましたが、今回はピストンのトラブルを解説します。
まず、ポピュラー(?)なところでは、ピストンの棚落ち…と呼ばれるものがあります。これは、簡単に言ってしまうとピストンが割れることを指します。ピストン上部が溶けてしまうことも棚落ちと呼ぶことがありますが、ここでは便宜上、その2つを分けて書くことにします。
まずは棚落ちの1つ目、ピストンの割れから。たいていの場合、ピストンリングとピストンリングの間の部分にクラックが入ります。一番上のトップリングと、ピストントップの間が割れた場合も棚落ちと呼んでいいでしょう。まぁ、単なる円筒形なら強度は稼ぎやすいのでしょうが、ピストンリングを入れるために溝を切っていますから…どうしてもそこから割れてしまうという可能性は高くなりますね。でも現在の技術ではピストンリング入れない訳にはいかないし…ある程度は仕方のないトラブルとも言えます。
この、ピストンが割れる方の棚落ちの原因ですが、きれいに割れている場合はピストンの強度不足が一番可能性が高いです。パワーに耐えきれずピストンが割れてしまった…と考えて良いと思います。ボズスピードには過去の遺産として…スタリオンの純正ピストンがあります(誰か買ってください!)。また、エボ10のピストンもあります。この2つのピストンを見比べてみると…いやぁ、技術の進歩ってすごいんだなぁ…と思えるはずです。興味のある方はぜひともご覧になってください。見ただけでその強度の違いに気づかれるはずです。
今、エンジンのオーバーホールを行う場合は、純正のオーバーサイズピストンが手に入りませんので、社外のピストンを使うことになるわけですが…当然、圧倒的に強度の高い鍛造ピストンを使用します。強度が高く、軽量なピストンを使用することによって、コンロッドやクランクシャフトの負担も減ることになりますね。200ミリリットル入りの缶コーヒーを持って腕をブンブン振るのと、500ミリのペットボトル持って同じことをするのでは、腕の負担がずいぶん違うと思います。それがコンロッドが楽になるということです。
次に棚落ちの2つ目、ピストンの溶解です。最近発生した、某Sマンの某EJ20はこれに当たると思います。原因はノッキングなどによる異常燃焼がほとんどだと思われます。さて、ここで異常燃焼とはなんぞや…という話になりますが…
時々お客様から「ノッキングが発生しているのです!」という連絡を受けますが、なぜか、エンジンの息つきが発生するとそれをノッキングとおっしゃる方が多いのです。なぜだ…エンジンがガクガクすることをノッキングとは言いません。息つきをノッキングと呼ぶ慣習が何故生まれたのか、ご存じの方は久田に教えてください。お礼にコーヒー奢ります。
さて、異常燃焼とは…
本来、ピストンが上死点に近づいたとき混合気が圧縮され、スパークプラグが火花を飛ばし、混合気を燃焼させ、その圧力でピストンを押し下げる…そのときにはピストンと燃焼ガスの間には、境界面と呼ばれる未燃焼の低温な部分が存在する…と、これが正常はエンジンの動きです。
ところが、燃焼しているガスが境界面を介さずに直接ピストンを叩いてしまったり、プラグがスパークする前に自然着火してしまったりすると…エンジンに猛烈なストレスを与えてしまいます。燃焼ガスがピストンやヘッドを叩くことによってカリカリ、コツコツ…という金属を叩くような音が発生するため、ノック…ノッキングと呼ばれます。
異常燃焼の原因は色々ありますが…燃料が薄い、点火時期が早い、ブーストかけすぎ、ガソリンのオクタン価が低い、エンジン内部のヒートスポット、などが主な原因です。
では、なぜこんな事が起きるのかというと…燃料ポンプの不良、ストレーナーのエア噛み、インジェクターの不良、エンジンセッティングのミス、ハイオク仕様の車両に間違えてレギュラー入れた(入れられてしまった)、フューエルレギュレーターのトラブル、プラグの不良、エアフローメーターのトラブル、サクション系の緩み、割れ、抜け。タービンアクチュエーターのトラブル、ブーストコントローラーや、ソレノイドバルブのトラブル、アクチュエーターホースの抜け、割れ。エンジン内部のカーボンの蓄積。排気系の詰まり、潰れ…はぁはぁ…とにかく、いろいろな原因で発生します!!!
そして、この異常燃焼が発生すると、ひどい場合にはピストンの溶解、プラグの溶解、バルブの溶解…まぁ、エンジンブローですね。ノッキングが発生しているのにそのまま走行を続ければそうなります。
そしてたちの悪いことに、このノック音は、慣れていないとなかなか聞こえないのです…そこで有効な対策を2つ…
1つは、このメルマガでもよくお伝えしているA/F計の取り付け。空燃比が薄くなったときはすぐにわかります。価格の割には、とても役立つパーツだと思うのですが…特にエンジン壊したくないなら…
そしてもう1つは、ノックを聞き慣れている久田に運転させることです。ボズのお客様なら、いつでも試運転致します。ノックのチェックだけでなく、サス、クラッチ、ブレーキ、などもチェックしつつ運転させていただきます。なんとな~く不安だったらいつでもボズに! ただ…あまりにも爆音な車両のノックって聞こえづらいんですよね…Mくん、わかってるよね…?
と、3回にわたってエンジンブローの話をさせていただきましたが、他にもタイミングベルトが切れてブローとか、クランクシャフトが折れたとか、オーバーヒートしてヘッドガスケットが抜けたとか、いろいろな壊れ方があります。それを防ぐには、適切なメンテナンスと点検が欠かせません。エンジンブローなんて他人事…なんて思っているとすぐそこまで迫っているかもしれませんよ?
さぁて、これから工具積んでエビスに向かいます。誰もブローしませんように…誰も事故起こしませんように…結果は次回のメルマガ、ネタ的なことはラインでもアップしていきますね!
それではまた次号で!
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