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2023-0326号 エンジンブローのお話その2

 

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ボズレター2023-0326号 BOZZ LETTER Ver. 2023-0326
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2023年03月26日号
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皆さん、こんにちは!

前号で、アメリカ製のケミカルを試していますが、フロントガラスが油膜地獄になったらどうしよう…的な文章を書いたのですが…メルマガが発行された直後に、このケミカルを仕入れさせていただいたU商会さんから電話がありました。内容は…「あのシャンプーはフロントガラスにも使えますので安心してご使用ください!」うぁ…メルマガ読まれてる…変なこと書けませんねえ…ともあれ、安心して使わせていただきます! ヌメッとしたいい感じの光沢が出ますし、使いやすいですよ!! と…阿部寛似のUさんにゴマをすっておきます。あ、これから暖かくなりますし、洗車もだんだん苦にならなくなりますね。ご自分のおクルマを自分で洗車したいけど場所がない…という方は、遠慮なくボズの店先をお使いください。よほどバタバタしているときでなければ大丈夫です。例のシャンプーもお貸ししますので使ってみてくださいね。ただ…あ、〇〇さん、洗車するならうちの軽トラもついでに洗っといて! とか言われるのは覚悟しておいてください。そしてカーシャンプーが気に入ったらご購入を…うふふ。

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◎エンジンブローのお話その2
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さて、前回に引き続きエンジンブローのお話です。

久田がガキの頃、エンジンブローのことを”エンジンが足を出す“ と表現する怖いオヤジ…もとい、優しい先輩連中がいました。その頃の久田はなんで足を出すなんて言うんだろう…くらいにしか思っていなかったのですが…だってね、「なんで足を出すっていうんですか?」なんてことを聞こうものなら…「そんな事も知らねえのか! このバカがっ!」とか怒鳴るんですよ…昔の車屋さんって怖かったのよ…それに比べて久田の優しいこと…(自分で言うな)

数十年前、GC8インプレッサのSTI Ver2をデモカーとして購入しまして…若かったこともあり、速攻タービン交換して走らせていたのですが…ノーマルタービンに比べてサイズの大きなタービンを取り付けましたので、当然エンジンのトルク特性は高回転寄りになってしまいます。”8000回転まで回せば余裕!” とか、クソバカなことを言いながら仙台ハイランドの周回コースを走り回っておりました。そこで、某マフラーメーカーの32GT-Rと遭遇、裏ストレートで加速競争になってしまったのですが…
2台並んでフル加速…8000をちょっと超えるくらいまで回したと思います。結果、GT-Rの鼻先を抑え込んで次のコーナーに飛び込む形になりました。「よっしゃ! 勝った!」とかドヤ顔をしながらGT-Rの位置を見ようとミラーを覗くと…はい、何故か視界が真っ白です。強烈な白煙を吐き、エンジンからはガタンガタンと強烈な音が…前回話したメタルトラブルのときの音の数倍の大きさの音量です…

オフィシャルに迷惑をかけてパドックまで引っ張ってもらい、エンジンルームを覗いてみると…EJ20のエンジンブロックに大穴が開いて、そこから折れたコンロッドが飛び出していました。あぁ…だから足出すって言うんだ…完全な回し過ぎによるエンジンブローです。バカですね。まぁ、このエンジンブローはこのあとメリットも生んでくれるのですが、その話はいつかまた。

エンジンには許容回転数というものがあり、基本的にはそれを超えて使うことは出来ません。そんなことが発生しないようにタコメーターにはレッドゾーンの表記がありますし、エンジンECUにはレブリミッターが組み込まれているのです。久田がインプのエンジンを壊したのは、デカタービンを回すためにECUを書き換えて、レブリミッターの数値を上げていたからなのですね。

エンジンの許容回転数を超えて回してしまうと…このようにコンロッドが折れたり、ちぎれたり(!)、場合によってはクランクシャフトが折れることすらあります。また、バルブジャンプによって、本来当たらないはずのバルブとピストンが当たってしまってブローすることもあります。余談ですがバルブジャンプを防ぐためには、よりスプリングレートの高いバルブスプリングを組み込む必要があるのですが、これは当然エンジンのフリクション(抵抗)を高くすることでもあります。パワーを上げるために、パワーを下げることをしなければならないのです。

時々お客様から「あと1000回転回るように出来ませんか?」と質問されることがあるのですが…これはなかなか大変です。「ブースト2キロかけたいのですが」とか言われる方がまだ楽でしょうね。そのくらいに許容回転数を上げることは大変な作業です。
強度のあるピストンとコンロッドを用意して、回転バランスに優れるフルカウンタータイプのクランクシャフトなどを使い、精密にバランスを取りながら組み込んでも1000回転多く回すことは至難の業かもしれません。こんな手間と費用をかけるくらいなら…クロスミッション組んだほうがよほど楽に問題を解決できると思うのです。

さて、じゃあ、わかった! 俺はエンジンを絶対に回しすぎないようにする! レブリミッターも変更しない! だから、過回転によるブローなんかするわけ無い! などと考える方も多いと思いますが…これだけでは不十分なのです。
過回転、、、オーバーレブは、加速時だけに起きることではないのです。むしろノーマルエンジンの場合は、加速でオーバーレブさせる気にならないほど、高回転時にはトルクが減少していきます。つまり、そのギアでそれ以上引っ張る気にならないようなフィーリングになるのですね。逆に、タービンを大きくして、さらにカムシャフト交換をして高回転までビンビン回るようなエンジンになると心配でもあるのですが…この話は後述します。

エンジンの過回転は、加速時よりも、むしろ減速時に起きてしまうことが多いように感じます。原因は簡単、無茶なシフトダウンです。ブレーキング時に、ヒール&トゥを行い、エンジン回転を上げながらスムーズにシフトダウンをしていくというパターンが理想ですが…このときに十分な減速ができていないうちに低すぎるギアにシフトしてクラッチを繋いでしまうと…はい、完全にオーバーレブします。サーキットの走行会を見ていても、減速時のスロットルの吹かし方が大きいな…と思われるドライバーが多くいます。ちょっと心配ですね。逆にプロドライバーのブレーキングをチャンスがあればよく見てください。思いの外低い回転数で合わせていることに気づくはずです。

もう時効だと思いますので書きますが…10年以上前に、他のショップさんで組んだエンジンが壊れた、その時のビデオを見てくれ! とご来店された方がいらっしゃいます。なぜウチに来たのかはよくわかりませんが…動画を見ると、フジの1コーナーの進入で激しくオーバーレブさせながらブレーキングしていました。何度も…それも、夏場の耐久レースだとか…
お客様いわく、「こんなんで壊れるのか! 俺は35GT-R買えるくらいこのエンジンに突っ込んだんだぞ!」とおっしゃっていましたが…「こんなことしたから壊れたのだと思います」と言ってお帰り願いました。みなさんもくれぐれも無茶なシフトダウンには気をつけて…

さて、後で書きますといった高回転ビンビン仕様のエンジンの話ですが…タコメーターと常ににらめっこしながら運転するのはなかなか大変です。それも、大パワーともなれば一瞬で吹けきってしまうことも普通です。そこで…久田はあえてトップエンドの500回転はトルクを落とすセッティングをします。人間が運転したときに、タコメーターを見ずとも、“あ、そろそろシフトアップだな“ と感じられるセッティングを目指しております。こんなセッティングをすることによって、シャシー上でパワーを測ると少し落ちることもあるのですが…そんなことよりエンジン壊さないほうが大事じゃん! という考え方ですね。

さて、今回もエライ量になってしまいました。エンジンブローの話、まだ続きます。次回は、”溶ける! 砕ける! 割れる! ピストンが!!“ をお送りします。

それではまた次号で!!


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