2022-0828号 エンジンオイルのお話その2
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2022年08月28日号
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新型ゴルフRをニュルブルクリンクで走らせ、VWのRシリーズとして過去最速のタイムを出したベンジャミン・ロイヒター選手は、「ニュルブルクリンクを走ったら、次の目的地はパン屋や DIY ショップだ。このクルマは、何でもできるオールラウンダー」とコメントした…というニュースを読みました。素晴らしいですね、この言葉。なんか、胸に沁みてしまったのでメルマガに書かせてもらいました。久田もいつかこんなコメントが頂けるクルマが作れると良いなぁ…明日63歳になる未熟者。まだまだ頑張ります。
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◎エンジンオイルのお話その2
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さて、前回から引き続きエンジンオイルの話です。
ボズスピードで一番一般的なオイルはウルトの5W-40の粘度のものです。粘度的には、夏から冬まで通しで使えるものですね。走行目的に関しても、ストリートからサーキットまで、全く問題なく使うことができます。サーキットがメインのお客様には、10W-60のオイルを使われる方も多いですが…この上が60番という硬さになりますと、暖機運転をある程度したほうが良いです。
近隣への騒音の問題がある場合や、朝はあと5分だけでも寝ていたい…という方の場合、なかなか5分の暖機運転が出来ないこともあると思います。
この5W-40は、もちろん、良くはないのですが…暖機運転をほとんどしなくても何とかエンジンを守ってくれると思います。もちろん、エンジンをかけて即激しい運転をすることは絶対にだめですが…
前回も書きましたが、久田はオイルクーラーをつけろとしつこく言います。これはもちろん、エンジンオイルがひどく高温になることを防ぐためです。温度が上がりすぎると、オイルはエンジンを守り切ることができなくなってしまいます。車両によって変わりますが、オイルの適正温度は90度から100度くらいと考えて良いです。まぁ、ボズで販売させていただいているオイルの場合、5W-40でも120度くらいはへっちゃら…さらに10W-60の場合、140度を超える状態で使ったこともあります。(デモカーでレースやタイムアタックをしているとオイルクーラーを装備していても、このくらいの温度になってしまうこともあります)
しかしながら、これは大丈夫…なだけであって、良いわけではないのです。オイルクーラーは、絶対に装着して欲しいパーツの一つですね。
さて、久田はいつもオイルを冷やせ冷やせと言っているのですが…低い温度での使用も、これまた良くないのです。その理由は、まず低い温度のままでは、高い潤滑性能を発揮できないということが挙げられます。新型の車両の指定に多い0W-20などの低粘度のオイルですと、暖機運転はそこそこでも潤滑性能は期待できるのですが…実は問題はそれだけではありません。
空気中の水分、シリンダー内の燃焼により発生する水蒸気や燃焼ガス、未燃焼のガソリンなどがオイルに混入してしまうという問題があります。これらは、高い温度に保つことができれば蒸発を促進させることができるのですが、オイルが低い温度のままではあまり蒸発せず、じわじわとオイルにダメージを与えていきます。クルマ通勤だけど、近いので10分位で職場についてしまう…という方々はこんな状況に陥りやすいです。実は久田も朝はボズまで15分くらい。帰りが深夜になると10分位で自宅についてしまうので…時々遠回りをして帰ります。自宅と逆方向にあるお肉屋さんにメンチカツを買いに行くとか。越谷のお肉屋さんにメンチカツを買いに行くとか…(メンチばっかかよ)、つくばの学園都市までワイン買いに行くとか、横浜まで肉まん買いに行くとか…
冗談はさておき、短距離の使用が多い方は、なるべく遠回りをして帰るとか、仕事がお休みの日は少し遠出をしてあげるなどはとても大切なことです。エンジンオイルに優しい使い方ですね。また、短距離走行が多い場合は、エンジンオイルの交換サイクルを短めにすることも重要です。
粘度の話に戻ります。
オイルの粘度を表す10W-40などの数字は、数字が大きくなるほど“硬いオイル” ということになります。これはSAEがどうたらこうたらとか、小難しい話があるのですが、大雑把に行きます。10W-40は、”冬場は10番、夏場は40番くらいの硬さのオイルだよ“ という意味です。これをマルチグレードオイルと呼びます。久田が若い頃は、まだシングルグレードのオイルというものもあり、競技使用に適したオイルは、シングルグレードが多かったのです。40番のシングルグレードは当然、夏場は40番ですが、冬場も40番…すっげえ硬いです。信じないかも知れませんが、冬場に愛車のAE86のエンジンをかけようとすると…ギュル。。。ギュル。。。と、セルモーターが、俺もう限界っす! と言わんばかりに抵抗が大きかったのです。もちろん、きちんと暖機運転してやれば、問題なくブンブン吹けるのですが。
そう考えると、今は楽になりました。マルチグレードなら冬でも普通にセルが回りますし…(あたりまえだ)
マルチグレードって、便利だなぁ…と思いますよね? では…同じブランドの、同じグレードのオイルに、5W-50と、15W-50があった場合…なんとなく、5W-50の方が良いような気がしませんか? 高温時に同じ50番で、低温時は5番と、15番なら、5番のほうが柔らかい…ならば、暖機運転は短くて済むし、抵抗も少なくていいじゃね? そして、高温時は同じ硬さなんだから、エンジン保護の性能は同レベルだよね? となりますよね…普通に考えたら。でもこれは、そんな簡単なものではありません。
マルチグレードオイルの、基本となる硬さは、Wのついた方の硬さなのです。そして、高温時の粘度の確保はベースオイルの性能ではなく、添加剤によるものであることが多いのです。さらに加えて、添加剤は温度やらなんやらでどんどん壊れていくものだと考えてください。
某有名メーカーの、高性能を謳っている高級品のオイルを…一度どかん! と温度を上げてしまって…そこから冷やして、もう一度温度を上げると…もう、一度目と同じ油圧はかからないという事がありました。これは添加剤が壊れてしまったからだと判断しております。その点、ウルトのオイルは数回温度を上げても全く同じ油圧がかかりました。このあたりも、久田がこのオイルを信用している要素の一つですね。
話を戻します。同じブランドの同じグレードで、5W-50と、15W-50があった場合、この二つのオイルの高温に対する耐性は、絶対に15W-50の方が上です。添加剤である程度はカバーできても、基本的な温度耐性は同じには出来ないのです。もちろん、だから5W-50がダメという意味ではありません。冬場に使ったり、街乗りに使うなら逆にいいことも多いでしょう。使い方に適したオイルを選ぶべきということですね。
さて、久田は今、0W-20という粘度のオイルをGRヤリスとBRZで試しております。お客様におすすめ出来るようになるには、もう少し時間がかかりそうですが…この粘度のオイルを前提としたエンジンの組み方、クリアランス設定なども考えていけるかも知れませんね。この粘度でも潤滑性能が確保できるなら、それだけフリクションが少なくてレスポンスが良い、燃費にも有利というメリットがあります。まだまだ知りたいこと、テストしたいことは山ほどありますねえ…
ということで、今回はエンジンオイルの話でした。疑問点などありましたら、いつでもボズスピードにお越しください。少しだけだけど、涼しくなってきそうです。大丈夫、きっと温度で死ぬようなことはないから…久田はこの夏死ぬかと思いましたけど…
それではまた次号で!!
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