2017-0611号 水温に関するお話
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ボズレター2017-0611
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2017年06月11日号
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皆さん、おはようございます!!
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┃目次
┃◎水温に関するお話
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って、このメルマガが発行されるのは、
おそらく夜なのですが…(違うかな)
今日は早出して
セブンのおにぎり食べながらこの原稿書いてます。
ここでうっすらとN山に恩を売って、
次回の飲み会を有利にしようという魂胆ですね。
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◎水温に関するお話
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一昨日、例によって必死に作業中だったのですが…
生まれて初めて、ミッションオイルを派手にかぶりました…
またね、ミッションオイルって臭いのよ。
ドリアンっぽい匂い?
性能的には素晴らしいTOTALのギア系オイルですが、
匂いはなぁ…当然服はすべて着替えて、
かぶった太ももあたりクンクン…
うげ! ドリアンくさぁ!
パーツクリーナー直吹きして洗ったのですが、
なかなか匂いは取れません。
あー、やだ;;
かぶった作業着も、
これを自宅の洗濯機に放り込む気にはなれず、
店の前でバケツで洗って干しておいたのですが、
乾いてから匂い嗅ぐと…やはりドリアン!!
もーね、やだ;;
まぁ、それだけオイルのへばりつく性能が高いということ?
と、自分を慰めつつ作業していると、
今度は頭からクーラントかぶりましたですよ。
目に入るとしみるし、健康に悪そうだし、
さっき着替えたばかりの作業着だし…
O星さんのクルマ、俺のこと嫌いなんだろうか。
まぁ、某社のGDB用ラジエターの場合、
ドレンコックがありえない位置についているので使い物にならず、
クーラント交換のときもロアホース引っこ抜くのですが、
今回はサーモスタット交換だったので、
ロアホースのエンジン側を引っこ抜き、
予測できない水の飛び散り方をしたのがかぶった理由なのですが。
ラジエターメーカーさん、お願いですから
ドレンコックの位置変えてください;;
Tさん…このメルマガ読んでるの知ってるんだからね!
O星さんのGDBにはさらにいじめられ…
室内作業をしてるときに指を挟んで大流血。
作業中の怪我はとても珍しいのですが…
ともあれ、自分の不注意が全ての原因ですね。
気をつけて作業することにします。
(クーラントは俺のせいじゃないやい!)
さて、先日クーラントの話をしたところ、
水温上昇を抑えるために、ローテンプサーモはどうなんだ?
という質問が来ました。
ローテンプサーモとは、読んで字のごとく、
ノーマルよりも低い温度でサーモスタットが開くようになるものですね。
仮にノーマルが80度前後で
サーモスタットが開いて冷却水が循環を始めるとしたら…
それを68度とか、70度とかで開いてしまうようにするものです。
このローテンプサーモに対する久田の個人的な見解を述べます。
水温は、エンジンにとってとても重要なものです。
ぶっちゃけ、油温が140度になっても
エンジンが即壊れることはまずありませんが、
水温が120度とか言うと、相当やばいです。
へたするともう壊れているかもしれませんね。
スポーツ走行などを行う場合、
エンジンの負荷が大きくなりますので、
どうしても水温も上がり気味になります。
そこでいろいろな対策をするわけなのですが…
ここで多くの方が誤解をします。
水温対策とは、水温を下げることではなく、
水温をいかに適正温度で安定させるか…なのです。
根拠レスの文章でしたが、
エンジンの水温を適正状態から10度下げると、
金属摩耗は10倍になる…という文を読んだこともあります。
これが本当かどうかは保証できませんが、
そもそも、水温下げたほうがいいのであれば、
自動車メーカーがそう作ってくるでしょう。
エンジンに暖機運転が必要なのは、
その温度で使用したほうが
エンジンの優しいからにほかならないのです。
ところが…久田の経験でも、
水温が低いほうが良い結果(?)がでたこともあるのです。
例えばロードスターレース。
富士のレースで、“1度1馬力”という言葉が広まったことがあります。
安定した水温が5度違うと、5馬力ほど上がる。
5馬力違ったら富士のストレートで先行車を抜ける…というものですね。
これは確かに、水温が低い車両のほうがパワフルだった覚えがあります。
また、シャシーダイナモによるパワー計測が流行っていた頃、
雑誌に何馬力出た!と掲載してもらえるのは
とても良い店の宣伝になった時期があるのです。
もう無くなった店だから書いてしまいますが…
とあるショップでは、朝イチに、暖気をせずに
シャシーでぶん回すと良いデータが出るということで、
それを常套手段としていました。
笑いながら店主は
「こうすれば良いデータ出るんだよ」
と言っていましたが…
それ、お客さんの車だよねえ…
と複雑な気分になったことを覚えています。
この手のことが歪曲して伝わり、水温は低い方がいい。
もしくは、オーバーヒート対策にローテンプサーモが有効だ…
という間違った情報が広まっているというのが久田の個人的な意見です。
確かに富士のストレートでは速かったかもしれません。
パワーチェックでは良いデータが出たかもしれません。
でも、エンジンに優しい…かどうかは疑問ですね。
さらにいうと、ローテンプサーモは
水温の上がり始めるタイミングを遅らせるだけですから、
開いた状態での性能はノーマルとまったく同じです。
ラジエターが全力でエンジンを冷やそうとしているときには
なんの効果もないのです。
富士の1度1馬力を信じるなら…
ひょっとしたら瞬間的に競技が終わってしまう
ジムカーナなどには有効かもしれませんね。
もちろん、エンジンに優しくはないでしょうが…
ということで結論です。
オーバーヒートの対策として、
ローテンプサーモを使うことは無意味です。
オーバーヒートするにはそれなりの理由があるのです。
エンジン不調、エンジン、ヘッドの歪みによるガスケット抜け、
セッティングの不備、ラジエター、
エンジン水路の詰まり、サーモの不調…などです。
あ、使い方に対するラジエターの性能そのものが足りない…
という可能性もありますね。
これらの抜本的な原因を直さない限り、
オーバーヒートは直りません。
さぁ、そろそろ梅雨に入り、それが終わったら夏本番です!
うまいビールが飲みたい方…もとい、
水温に不安がある方は、
ぜひとも今のうちに久田に相談しに来てくださいね。
あ、追伸です。いつもメルマガを読んでくださっていると、
丁寧なメールを下さったK様。
いつもありがとうございます。
ちなみに、K様のおっしゃっていた
“リア寄りのブレーキの効き”は、机上の空論です。
そんなブレーキで、
わずかに舵が切れている状態での高速走行から
思い切りブレーキを踏んでみてください。
スピンしますから。
そんな運転はしない…ではすみません。
そうなってしまうことがあるのです。
クローズドコースしか走らない車両ならともかく、
一般路を走行する車両でそのようなセッティングはダメです。
某クソブレーキキットを販売していた
某メーカー(もうないです)のデモカーを思い出します…
箱根でスピンしそうになっていたプロドライバーがいたなぁ…
無理もないです。
それではまた次号で!
(現在10時! これからサス交換とアライメント調整2台と、
リップスポイラーの固定と、ECUのセッティング準備です…
終わるのかっ!)
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