001 ボズ・スーチャーBRZでごきげんな箱根!
みなさん、こんにちは。はじめまして。ボズレター(メルマガ)には度々(強制的に)登場させていただいておりますが、ボズウェブ担当のN山です。
本来、裏方なN山が、なんでこんなコーナーを持つことになったかは、ボズレターの読者の方々にはだいたいお察しが付くことと思いますが、あらためて。
先日、ウェブを作っていてふと思ったのです。こうやってボズのウェブやボズレターの仕事をしているのに、久田が作ったクルマってちゃんと乗ったことないなあ…と。そういえば、ボズスピードってどんなクルマ作ってるんだ? それを久田に話すと、
「それもそうだな。よしN山、BRZ貸してやるから、好きなところ行ってこい。その代わり、インプレ書けよ。いいことなんか書かなくていいから、好きに思った通りのことを書いてくれ。ふつうの人の目線で書いてくれよ。頼んだ!」
と言うことになり、ボズ・スーチャーBRZを借り出すことになった、という次第です。今は下駄替わりの古いジープを乗り倒すN山ですが、元々スポーツカー大好きな血がその言葉を聞いたとたん、沸騰しましたね。うわあ、そっか、BRZか! しかも、スーチャー。しかも、マニュアル(爆)。よし、いつものコースを久しぶりに思い切り走ってみるか!と。
ちなみにいつものコースっていうのは、東名→小田厚→ターンパイク→十国峠→伊豆スカ→遠笠山道路→川奈の味噌汁屋、というルートです。川奈の味噌汁屋は別として、東京周辺のクルマ好きには、おなじみのルートですね。とくに平日なら、伊豆スカは空いていてとても走りやすい。景色も抜群です。
さて、クルマを借り出しに行った当日。とりあえずは久田とメシを食いつつ、簡単にコクピットドリルを。
N山「何か注意することある?」
久田「とくにないけど、行くときゃ行くから気をつけて」
N山「いやいや、何だって行くときゃ行くから…。
急にパワーが立ち上がったりすることってある?」
久田「それはないよ。スーチャーだし、リニアな感じ」
N山「何馬力くらい出てるの?」
久田「300かな」
N山「あとは?」
久田「段差でのチンスポくらいかなぁ」
久田からキーを受け取り、BRZに乗り込むと、フルバケが身体を包みます。それだけで、走る気満々にさせてくれちゃったりして。クラッチは思ったより重くない。ふつうの国産車、といったところでしょうか。バックスキンのステアリングは3cm程度手前に持ってきてあります。ウインカーレバーが遠い…まあでも、筑波でタイム出すスペシャルなんで、しかたないですね。ちょっとアクセルを煽ってみます。レスポンスはけっこういいです。でも、インテリアは安っちい。しかも、ちょっとシフトが硬いなぁ…。
久田と別れ、首都高へ。ステアリングはクイックな操作感でスパッとクルマの向きが変わります。車高調の足まわりは…いやあ、サーキットでタイム出すって、ここまでやらんとあかんのですか! 路面の継ぎ目のたびに脳天がシェイクされる思いです。とくにふだんアメ車のふかふかな足に乗っているせいもあって、慣れるのに時間がかかりました。
東名→小田厚とさらっと流し、山に入ります。さすがに久田が作ったクルマだけあり、細かいところに配慮が行き届いています。とくにブレーキとアクセルのペダル位置には感激しました。N山は、ずっとミッションやシンクロの弱いクルマに乗っていたもので、マニュアルの場合、ダブルクラッチがくせになっています。1回クラッチを踏んで、シフトをニュートラルに戻し、アクセルを煽ってまたクラッチを踏み、ギアをひとつ落として回転を合わせながらながらクラッチを繋ぐのですが、当然、その間はブレーキングしているわけです。N山は爪先と踵ではなく、右足の親指側でブレーキ、小指の付け根あたりでアクセルを煽るので、ブレーキングしたときのブレーキペダルの位置と、アクセルペダルの位置がとても重要になるのです。それが、あつらえたようにぴったんこ。こういう細かいところが、マン・マシン・インターフェイスの肝ですね。
そうして伊豆の奥の方に行くに連れて、少しずつペースを上げていきます。すると…足が硬すぎて、バンプのあるコーナーで逃げて行くんですね。ミッションも4速が引っ掛かる。
帰って来て、それを久田にぶつけました。
N山「あの足って、もうちょっとしなやかっていうか、
路面に追従するように作れないの? バンプで逃げるよ」
久田「だべ? 筑波でタイムを追求して行くと、ああせざるを得ないのよ」
N山「じゃあ違うようにも作れるのね」
久田「当たり前だべ」
N山「ミッションはどうよ。4速引っ掛かるよ。
それに全体になんか頼りない感じ。あれって純正?」
久田「純正。ダメだから、もうすぐミッション入れ替えるよ。
日本にまだ1機しかない、秘密のクロスミッションだぜ」
N山「ミッション替わったら、すごく良くなるね。
また乗せて!」
久田「おう!」
とういうことで、久田の作ったクルマを堪能し、その後は久田のおうちにお呼ばれ。久田の手料理を初めて味わいました。
久田の作ったものは、クルマも料理もとても繊細でした。